足場の風対策
大規模修繕工事中は、ほとんどの場合建物の外壁に沿って周囲に足場を巡らせます。
足場設置は、安全性を計算・計画して労働基準監督署に申請し受理された方法で行いますが、臨時設置したものではあるので一番の強敵は風です。風対策をきちんと行うことは、足場倒壊を防ぐのはもちろん、作業中の揺れで作業員の安全が脅かされないためにも重要です。
具体的に何を行うかといいますと、足場が受ける風力を計算して、建物と足場を連結する部材(壁つなぎ)の設置本数を算出し、足場が安定する数の連結部材で建物と接着します。
台風の時の足場
昨年9月の台風21号は、ここ近畿でも猛威を振るい各所で被害が出ました。
小野工建の工事中物件では足場倒壊といった事故は起きませんでしたが、他社で工事中の足場が倒れた例は、残念ながら生じています。
台風などで想定を超える風が予想される場合は、早めに上層部分のメッシュシートを束ねます。メッシュなので通常の風は通り抜けるのですが、強風だとメッシュシートごと風を受けて引っ張られてしまうためです。
また、壁つなぎ材のゆるみがないか点検し、資材などで屋内に片付けることができるものは片付けます。仮設トイレの扉が開かないよう紐で縛るなど、屋外から動かせないものはできるだけ固定します。